--- weight: 10 --- # 🚧アップグレードに対応する機能 ここでは VRM-0.x モデルから VRM-1.0β モデルにアップグレードする際の機能の対応を述べます。 主に名称の変更と、明確に変更される機能について述べます。 ## 動作確認環境 - Unity 2019.4.30f1 - UniVRM 0.80.0 ## Meta VRM-0.x の元の情報がそのまま維持されます。 ライセンス情報は自動的にアップグレードできないためです。 ## Humanoid ほとんどの表現は維持されます。 ただし Unity に依存しているが VRM としては使用していなかった内部のデータが一部削除されます。 ## BlendShape 表現は維持されます。 また名称は VRM-0.x の BlendShape から VRM-1.0β の Expression に変わります。 ただし `Neutral` の BlendShape は非推奨となります。 ## LookAt ほとんどの表現は維持されます。 ただし、目線の角度と実際の BlendShape の値の対応付けからカーブの情報がなくなり、リニアのみになります。 ## FirstPerson 通常の使用範囲では表現が維持されます。 一人称の位置の親ボーン指定がなくなり、頭ボーンのみになりました。 ## SpringBone 表現が維持されます。 VRM-1.0β ではより自由度の高い SpringBone が表現できるようになっています。 ## Material ### PBR ### Unlit ほとんどの Unlit シェーダは `UniGLTF/UniUnlit` シェーダにアップグレードされます。 `VRM/UnlitTransparentZWrite` シェーダは `MToon10` シェーダにアップグレードされます。 ### MToon `VRM/MToon` シェーダは `VRM10/MToon10` シェーダにアップグレードされます。 ほとんどのプロパティは引き継がれて表現は維持されますが、以下のプロパティが削除されます。 削除の理由は、効果が薄く使用頻度が低いためです。 ([vrm-specification#161](https://github.com/vrm-c/vrm-specification/issues/161)) | プロパティ | アップグレード時の動作 | | ----------------------------- | ---------------------- | | Shadow Receive Multiplier | 削除されます. | | Lit & Shade Mixing Multiplier | 削除されます. | | LightColorAttenuation | 削除されます. | | WidthScaledMaxDistance | 削除されます. | #### 特殊なマイグレーション ##### Shade Texture の指定がない場合 旧来の `VRM/MToon` の Global Illumination には実装不備がありました。 そこで `VRM10/MToon10` ではこの実装が修正され、全体の Global Illumination 反映がより良いものになりました。 しかしその修正により Shade Texture の指定がない場合の挙動に大きく差異があります。 その場合、旧来の `VRM/MToon` では実装不備により、通常のシーン光源下では一見して正しく描画できていました。 しかし `VRM10/MToon10` では正しくシーン照明が反映されるようになったので、Shade Texture の指定が無いことが明らかになる見た目になりました。 したがって以下のように Shade Texture を破壊的にマイグレーションし、モデル制作者の意図した見た目に近づけるようにします。 - 条件 - Lit Texture が指定されている、かつ、Shade Texture が指定されていないとき - マイグレーション方法 - Shade Texture を Lit Texture と同じ Texture に指定する。