ControlRig 正規化されていないモデルを操作する
VRM-1.0 は正規化が仕様から除かれました。
正規化とは、ヒエラルキーからの 回転、スケールの除去。 その状態での Binding 行列再生成。 です。
すべてのノードの回転が 0 のときが初期姿勢(T-Pose)であるという仕様で、 プログラムから統一的にモデルを操作することが可能でした。
v0.103
正規化されていないモデルも含めて統一的にポーズを付けるインターフェスとして、 ControlRig
が新規に導入されました。
Vrm10RuntimeControlRig.GetBoneTransform が導入されました。
v0.104
で Animator.getBoneTransform が 使えるようになったので特に使う必要が無くなりました。
v0.104
UnityEngine.Animator.getBoneTransform
が ControlRig のボーンを返すようになりました。
ControlRigGenerationOption.Generate の時は、AvatarBuilder.BuildHumanAvatar の引き数にオリジナルのヒエラルキーでは無く、 ControlRig のボーンを渡します。
ControlRig は ランタイムロード時に生成されます
v0.103
現在この機能は Editor で Asset 生成されたモデルでは動作しません。
VRM モデルをセットアップするときに邪魔になってしまうので、Editor では生成しないようにしています。
デフォルトで ControlRig を生成 ControlRigGenerationOption.Generate
します。
ControlRigGenerationOption.None
は ControlRig を生成しません。
public static async Task<Vrm10Instance> Vrm10.LoadPathAsync(
string path,
bool canLoadVrm0X = true,
ControlRigGenerationOption controlRigGenerationOption = ControlRigGenerationOption.Generate, // 👈
bool showMeshes = true,
IAwaitCaller awaitCaller = null,
IMaterialDescriptorGenerator materialGenerator = null,
VrmMetaInformationCallback vrmMetaInformationCallback = null,
CancellationToken ct = default)
ControlRigGenerationOption.Generate
でロードしたモデルは、 Animator.getBoneTransform
が
ControlRig の該当ボーンを返します。
オリジナルのボーンを取得する方法は後述します。
ControlRig でないオリジナルのボーンを取得する方法
Vrm10Instance.Humanoid.GetBoneTransform
を使ってください。
ControlRig によるポーズ適用例
正規化済みの bvh ヒエラルキーの Animator src
のポーズを、
未正規化かもしれない vrm-1.0
モデルにコピーする例です。
各ボーンの localRotation を代入するだけで動きます。
// VRM10_Samples/VRM10Viewer(v0.104) からの抜粋
/// <summary>
/// from v0.104
/// </summary>
/// <param name="src"></param>
public void UpdateControlRigImplicit(Animator src)
{
var dst = m_controller.GetComponent<Animator>();
foreach (HumanBodyBones bone in CachedEnum.GetValues<HumanBodyBones>())
{
if (bone == HumanBodyBones.LastBone)
{
continue;
}
// v0.104 から Animator.GetBoneTransform が
// ControlRig のボーンを返します。
var boneTransform = dst.GetBoneTransform(bone);
if (boneTransform == null)
{
continue;
}
var bvhBone = src.GetBoneTransform(bone);
if (bvhBone != null)
{
// set normalized pose
boneTransform.localRotation = bvhBone.localRotation;
}
if (bone == HumanBodyBones.Hips)
{
// TODO: hips position scaling ?
boneTransform.localPosition = bvhBone.localPosition;
}
}
}
詳細
毎フレーム Vrm10Instance
が Vrm10RuntimeControlRig
から VRM-1.0 のヒエラルキーにポーズをコピーします。
コピーするときに、各関節の回転を初期姿勢を加味したものに加工しています。
GlobalInit.Inverse * localPose * GlobalInit
という式がロジックです。
これにより、正規化済みのポーズ(localPose) を非正規化ポーズに変換できます。
Vrm10ControlBone.cs
internal void ProcessRecursively()
{
ControlTarget.localRotation = _initialTargetLocalRotation * Quaternion.Inverse(_initialTargetGlobalRotation) * ControlBone.localRotation * _initialTargetGlobalRotation;
foreach (var child in _children)
{
child.ProcessRecursively();
}
}